こんばんは。
今回はレーシングゼロコンプリミテッドのハブとレーシングゼロナイトC17のリムを組み合わせました。
画像は作業後。
黒いリムと赤いハブの組み合わせがとてもカッコいいです。
以前からお使いだったレーゼロコンプのリムが結構磨耗していて、ブレーキの効きを求めてレーゼロナイトを購入したものの、CULTに慣れていた為USBだと回転に不満があるとの事で、当初はただレーゼロナイトのカルト化という事でお持ち頂いたのですが、
当店で以前こちらのレーゼロコンプの調整をした時は、リムは磨耗しているけれどハブの方は大丈夫だったので、レーゼロナイト用の前後CULTベアリングの費用、ベアリング打ち換え工賃、もう使わなくなるレーゼロコンプ…等を考慮しまして、コンプハブとナイトリムで組み直しをご提案させて頂きました。
組み直しなら両方共健康なホイールの場合、ホイール4本分のバラし工賃と2本分の組み工賃だけなので費用を半分以下に抑えられる上に、見た目的にもカッコいいし通常は無い仕様なのでドヤれる、といい事尽くめという事で組み直しでのお預かりとなりました。
というか、コンプとナイトのベアリング部だけ交換すればベアリング打ち換え工賃のみで更に安く上がるんじゃないの?と思った方もいらっしゃるでしょうけれど、コンプはC15でナイトはC17でフロントハブの軸径が違う為、ベアリングの打ち換えのみでは対応できません。
今回のケースでは同じ理由で、組み直しの際リアはナイトの新しいスポークを使用できるワケですが、フロントはコンプの古いスポークを使わなければならないというデメリットもあります。
C17はリム幅が広くなったワケですが、それに伴いリム重量も増していて、その増量されたリム重量の分をフロントハブを小径化して軽量化、ホイール全体の重量的にはトントンくらいにしています。
中心にあった重量が外周部に移動して重量配分的には悪くなったけれど、カタログ重量的にはほぼ同じなので誤魔化せるというスバラシイ企業努力です。
というワケで、いい事尽くめと書きましたが従来の径のハブにC17リムで組んでいるワケなので、ホイール重量としては20g程度重くなっています。
ホイールの20g程度の変化など殆どの人間は体感では気付けないと思いますが、それでもカタログ値の印象を誤魔化すだけの為にハブシェル、ボールレース、リテーナー、シール、スピンドル、スポーク等々をワザワザ追加で設計・製造・在庫の保有・管理など尋常じゃないコストを掛けるという、業界最大手メーカーはやはり格が違います。
完組と手組についてでも触れましたが、こういう所は完組の長所であり、手組では走行性能など費用対効果を天秤に掛け、大半のケースでは切り捨てる事になる部分であり、そもそも真似できない領域なワケです。