完組ホイールの組み換え例2

ホイール

こんばんは。

今回は完組ホイール組み換え例1に引き続き、完組ホイールのハブを流用するケースをご紹介いたします。

本来なら大々的に記事にする様な内容ではないので分かり辛くなって申し訳ないのですが、商品名など一部を○で伏せさせて頂きます。

ハブの流用ですので何かメーカーの強みと言いますか、ハブに特別なギミックが施されているだとか設計がとても優れているだとか、そういったホイールをバラしてウチで扱っているカーボンリムで組み直すワケです。

ただの汎用品をOEMしてるようなレベルの完組ホイールの場合、リムが破損した場合は有りですがワザワザ健康な状態のヤツを組み直すメリットはありません。

その組み直しが可能なハブというのは、14番(2mm)スポークが採用されている完組ホイールであるという事が絶対条件です。

これがシャマルやレーゼロ、キシリウムなどの専用設計のアルミスポークやカーボンスポークが採用されているホイールですと、ハブのスポークホールのサイズや設計的に14番スポークが使えないので組む事ができません。

というワケで14番スポークが採用されていて、ハブの設計が良くて、ベアリングも最上級のモノに変更可能で、フリーボディも軽量化が可能で、スポーキングもとても理に適っていて、元の金額もさほど高くない、という理由からよくウチで餌食になっているのが


某C社のZ○NDAです。


CULTベアリング


シマノ軽量フリーボディ

 

ここで全然関係ないですが、カンパニョーロのラインナップで14番スポークが採用されているモデルを例に挙げてゆきます。

  • カムシン
  • シロッコ
  • ゾンダ
  • ハイペロン
  • ボーラ
  • バレット

くらいでしょうか。

まず、カムシンのハブは首折れスポーク採用で、スポーク本数も8:16と多いので、リム穴のパターン的にウチでは扱いがありませんし、シールドベアリングなのでカルト化と軽量フリーボディ化が出来ずあまり旨味がありません。

シロッコはストレートプルスポーク採用で、スポーク本数も7:14とゾンダと同じですが、シールドベアリングなので、カムシン同様カルト化と軽量フリーボディ化が出来ません。

ゾンダは14番ストレートプルスポークで、カルト化も軽量フリーボディ化も可能で、2013年以降のモノは上位モデルと同様にメガG3(DSフランジの大径化)になっているので、上位モデルと遜色の無い性能まで持っていけます。

ハイペロンはもうワザワザやる(何を?)必要も無いと思いますが、スポークパターンがG3ではないので他の完組のリムとPPAPすると面白いかもしれませんが、リアは12:12の24Hなので良いのですが、フロントは22Hなので、他に適合するリムはほぼ無いかと思われます。

バレットやボーラも同様でワザワザやる(だから何を?)必要は無いと思いますが、リムが破損した際に純正品より安くあげたい場合や、違うリム高・リム幅にしたい等の場合でオーダー頂く事があります。

と、全くもって関係の無い話を挟んでしまいましたが、ZONDAは流用するのにとても旨味があるワケです。
なので(?)既にゾンダをお使いの方が、落車でスポークが折れたりリムが変形してしまったりしたタイミングでウチにお持ち頂く事が多いです。

ZONDAハブとウチで扱いのあるカーボンリムとで組むワケなので、クリンチャー、チューブラー、チューブレスなども選択出来ますし、リム高・リム幅、更に3K綾織や12K綾織などの手組用リムではあまり見ないカーボンの柄も仕様によっては選択出来ますので、B○RAには無い仕様のモノで組むというのも中々面白味があると思います。

またまた関係の無い話に飛んでしまいますが、ゾンダとボーラのハブの違いについてザックリとご説明しますと、ボーラはカーボンシェルでフロント18H、ゾンダはアルミシェルでフロント16Hです。
他にも年式なども含めて細かい仕様違いなどがありますがザックリ割るとこの2点になります。

それによってどういった違いが出るのかと言うと、ボーラのカーボンシェルの方が軽いですが、ゾンダはスポーク2本分軽くなり、重量的にはそれほど大差は無いけれど、ローハイトリムになるとスポーク2本分の剛性の差が出てくる(ディープリムになるほど差は無くなっていく)といった感じになります。

そしてゾンダと同じ位置付けのレーシング3はどうなんだ(何が?)と言う話ですが、残念ながら当店では今の所フルクラム2to1に対応できるリムの扱いがありません。

あまりおススメ出来ませんが、28HリムのNDSを1つ飛ばしで組めないことも無いけれど、必然的にリムには使用しない穴が7つ開いている事になりますが、何でここ穴開いてるの?と聞かれる事もあるでしょうから、そんな時は雨水が入った時用の排水ドレーンですよと親切に教えてあげましょう。

そんなワケで、リムやスポークが破損したゾンダを放置している方や、練習用に買ったゾンダからそろそろステップアップしたい方などは是非ご検討ください。

因みに健康なゾンダをバラす事も多いので、ゾンダ純正のスポークとリムの在庫は結構あります。
なのでゾンダのスポークが折れたりリムが変形した際の修理など、中古部品で良ければ格安で対応出来ます。